お父さん | ファーサイ 

ファーサイ 

青空の下で

今日この辺で一番被害がひどいと言われている場所へ行ってきた。
道路はぼこぼこ、電柱のほとんどは斜め、傾いている家がほとんど。
公園の丘だった場所も平らになっていた。
ああいう場所を歩いているだけで、気分が悪くなってくる。
水が使えない、トイレが使えない。
たったそれだけの事だけど精神がおかしくなってくる。
帰る家もなくなってしまった、家族とも連絡もとれない、そんな人達はどんな気持ちなんだろう?

今回の地震で精神的に参っているのは男性より女性の方が多い気がする。
震災当日、父の職場が爆発したと聞いた。
電話は当然繋がらず、避難所で合えたのは夜の10時頃だった。
途中、道路に水があふれてきて遠回りをして戻ってきたらしい。
散々その事について話した後、こんな所では眠れないから家に帰る。といって帰っていった。
一夜で50回は続いた余震の中一人家で眠れる神経はすごいと思った。
翌日からも、不安に思うこともあせることもなく、普段どおりの生活をする父。
余裕で使える量の石油、電池もなく使えるラジオに懐中電灯、いつも買ってある飲み物。
外に溜めてあった雨水。近所の家の水道の配管が壊れたのを直してあげていた。
いつも電気の使いすぎを注意されていたのを今まで「けちじじい」と思っていたけど、
節電が求められている今、今まで使わなくていい電気を無駄に使っていた事に気がついた。
昔の人ってすごい、強いなぁって思う。
きっと今一番父親のことを尊敬していると思う。

今沢山の日本人が家族や友達、近所の人や沢山の人との心の繋がりの大切さを感じていると思う。
みんな自分も大変なのに、みんな相手を思いやっている。
ボランティアって特別なことではなく、隣にいる人が困っていたら自分にできる事で助けてあげる。
そんなシンプルなことなんだって改めて感じさせられます。