心の貯金箱 | ファーサイ 

ファーサイ 

青空の下で

「 やさしさをもらったらね 心に貯金をしておくの

  さみしくなったときに そっとひきだすの

  あなたも いまのうちから はじめておくといいわよ

  年金より ずっと いいわよ」

この間病院での待ち時間に、テレビの中でしわしわの90歳くらいにはなるだろうおばあちゃんが、
自分の詩を読んでた。細かい部分は忘れちゃったけど、こんな内容だった。




今日髪を切りに来たおじいさんが、若かった頃の話をしてくれた。

10代の頃に戦争でインドへ行き、その後戦争で負けて捕虜になり
日本へ戻ってこれたのは30歳のときだったそう。

「今の若い子は幸せだから。私が若い頃は辛い事のほうが多かった」


これから先戦争経験者の話しを聞くことができるのも、時間が限られてきている。
もっともっと、お年寄りの話に耳を傾けるべきなんだろうと思った。



自分に戻ってくるか解らないから年金なんか払わないなんて思ってた時期もあったけど、
戦争で辛い思いをして、今の日本を作ってくれた人達への敬意だと思うべきなのかもしれない。
自分がもらえないかもしれないから、年金を払わないなんて考える自分の事しか考えられない
若者の国を作りたくて、戦争で沢山の死と向き合ったわけじゃないだろうし。



自分が経験した事とその前の代から繋がってるものがあって今があるということ。
その経験を伝えていくことは、思っていたより大切な事のような気がする。




どんな人の心の中にも、変わってく部分、変わらない部分てあると思う。
最近自分の中の変わってく部分が少しだけ分かってきた気がする。
肉体は年を重ねるごとに衰えていくのが自然なことだけど、
その変わってく部分は、年を重ねるごとに綺麗にしていかなければいけない場所のような気がする。




わたしもいつか、強くて優しいお母さんになりたいな。